御意のままに…。_(._.)_

2022.04.04 Mon

ご依頼内容:洗面台下のパイプから水漏れしてる!    海老名市

施工内容:洗面台排水栓交換。

 皆様こんにちは。卯月に入って 早くも数日が経過いたしましたが、如何お過ごしでございましょうか? さて、今回は、表題のご依頼内容の対応について御報告致します。この 洗面台下収納スペースに於ける水漏れというもの、実のところは、普段 直接余り目に触れない領域である為、大抵の場合は漏水が始まっていても暫くは なかなか御気付きになれないケースが殆どかと存じます。その理由として 水漏れの原因は、概ね給水系か排水系かに分かれる訳ですが、当初水漏れは、いずれも ほぼ無音に近い為です。で、たまたま何か収納品を取り出そうと収納扉を開けて見た処、何か湿気を強く感じたりする。だけれど、最初の内は結露かな等と考えてしまい 余り気に掛けなかったりされて、状況が酷くなった後に、御相談を頂く事が多い様でございます。今回のお客様も、やはり そのパターンでいらっしゃったのですが、ご自分で漏水調査されて原因は排水管であると、ある程度 特定されて おられました。拝見して調べて見ると、確かに樹脂製排水栓が排水口の直ぐ下で亀裂を生じさせており、水を流す度に じんわりと滲み出て、長い間隔を経て水滴を下に垂らしておりました。これら原因と状況を詳しく御説明申し上げた処、その場で即『交換せよ』という御結論を頂きましたので、早速 此の部分に手を掛けてみると、簡単にポッキリと根元から折れてしまったのでありました。

 既存の物はポップアップ式なので、同じタイプの物を用いて交換致します、と御説明した処、お客様は「そんな機能は必要ない、今まで水を溜めるなんて事は 1度もした事がない、だから余計な機能は要らないから、よりシンプルな物にして 其の分、少しでも安価に済ませたい」との事。確かに排水口を塞ぐ為の蓋も もはや存在しておらず、とうの昔に廃棄されてしまったそうです。よって、この場合は、シンプルなタイプの排水栓を設置しても 何ら、悪い影響は出ませんので、御意に従う迄でございます。

 手際よく作業を進めて、至って短時間で完了出来ました。お客様も要望通りにことが進んだので、大変御満足されて ご機嫌の御様子です。しかしながら、以前も当ブログで申し上げた事がございますが、もし、施工後に明らかに 何か悪い影響が出てしまう様なことが予想される場合、又は、法令・条例に抵触してしまう様な場合の施工については、たとえ お客様の仰せ・ご要望であったとしても、その場合は畏れながら 其れに従うことは叶わなず、伏して 別の正しい方法の御提案を申し上げ、辛抱強くご説得に当たらせて頂く所存でございます。どうぞ其の点、御理解賜ります様、宜しくお願い致します。

 私共 アクア救急センターは、お客様の より快適な居住空間創造の為のお手伝いに日々 全力で励んでおります、どんな些細な事でも結構ですので、いつでも 御連絡を頂けることをお待ち申し上げております。

 今回は以上でございます。如何でしたでしょうか?次回も又、宜しくお願い申し上げます。

春爛漫、お部屋の模様替え。

2022.03.28 Mon

ご依頼内容:洗面脱衣所 壁クロスに亀裂発生!       町田市

施工内容:壁クロス貼り替え。

『春爛漫』。本来は、4月(卯月)の御挨拶などに使うのが 一般的だそうですが、花が咲き乱れ、生命の息吹が溢れんばかりに光 輝く、といった意味の 実に美しい日本語の 一つであり、“Haru Ran man” と、正に 弾むような韻を踏む辺りは息を吞む程に絶妙で、実に心憎い 響きでございます。間もなく 年間を通して、日本が 最も華やぐ時期を迎えんとする 今この時、この様な芳しい言葉を、弥生 末でありながらも ついつい、一足先に使ってみたくなる、素晴らしき 今日この頃、皆様におかれましては いかが御過ごしでございましょうか?

 さて、今回は 水のトラブルではなく、室内壁のクロスのトラブルの御相談を頂きましたので、早速お伺いして状況を拝見致しました。舞台となるのは、広めに造作された洗面脱衣所でありまして、此方の壁のクロスが入隅 (いりすみ・いりずみ:壁の二つの面が出会った内側の凹んだ角部分。逆に凸に出っ張った角を、出隅。) の部分が、上から下に 一直線に切られて貼られており、その切れ目の上からコークボンドという凝膠体の充填剤で押さえられていました。そして、この部分に割れが生じ、亀裂が入っていたのであります。敢えて申し上げるまでもございませんが、日本の風土は季節によって或いは時間帯に依っても、温度湿度に大きく差が発生します。此れによって家屋を構築する壁材・壁下地材は温度湿度の変化の度に、例え微小であっても確実に膨張と収縮を繰り返していて、いわゆる “暴れ”ている訳であります。従いまして 表面のクロス及び充填剤は 比較的柔軟性が低いが故に、暴れる動きに追従できず、経年の末、いつしか裂けて亀裂を生じさせる結果に繋がる訳であります。こちらのお宅の現象は正に此れでした。

    

少し判り難いですが、入隅に亀裂が生じて 二面が乖離しております。此のビニールクロスのデザインの特徴は、植物の枝葉をあしらった模様を、石膏に彫って誂えた彫刻品の様な雰囲気を醸し出し、モダンでエキゾチックな印象を 静かに主張している点です。私も このデザインの柄が 美しくて、とても優れていると感じた者だけに、入隅の頂点で真っ二つに切られて縁を断たれ、二面セパレートに貼られてしまって、折角の模様が チグハグになってしまっている有り様を目の当たりにさせられると、尚更 残念で堪りません。つまり、一定の規則性に基づいて配置されている彫刻然とした美しい模様であるにも関わらず、系譜の不文律を無視し、其処でプッツリと断たれてしまわれては “ 規則正しい 一定の連続性を根拠とした美の黄金比 ” が、台無しにされたも同然であるからです。即ち、それなりのブランドの服飾雑貨などにも見られる様に 模様を売りにする以上は接合上の切れ目を、ユーザーに意識させては ならない、という事なのであります。 接合部は、多少の生地の浪費などは充分承知の上で 模様をキッチリ合わせて仕上げる事を優先し、模様の乖離を感じさせずに 飽くまでも “美” を追求すべきなのです。

 さて、お客様とは念入りに御協議を重ね、この洗面脱衣所の壁のクロスを全て貼り替える事と致しました、入隅・出隅は頂点を包み込む様に貼って 剝がれ難さと裂け難さを狙い、後顧の憂い無きよう計らいました。素材は既存と同じくビニール製でありますが、お客様の御要望を尊重しながらも、より厚手で柔軟性に富むものにし、少しでも“暴れ” に抗える様、企図し、柄は今までとは対照的に 模様柄なしの無地の布織物調にして、もう少し温かみのある雰囲気が感じられる様、目指しました。着工にあたっては先ず、壁に取り付けられている手摺り・幕板や洗面台ミラー、洗濯機、エアコン本体、収納箪笥、壁照明器具、コンセントパネル・スイッチパネル等、貼り替え作業の邪魔になりそうな物を、全て壁から一旦取り外し、その後 既存クロスを全て引き剝がしました。

完成後の入隅の様子。包み貼りにしました、もう割れたり裂けたりしません。
夏は兎も角として、脱衣所なので 温かみある落ち着き感は大事ですよね。
当然ですが、出隅も包み貼りです。尚、無地柄の強みで、貼り合わせ部の柄合わせは不要です。

 新規クロスを貼り終えた後、手摺り・鏡・パネル類 等々の一旦取り外した品々を、元通りに取り付け直します。更に、置いてあった細かい備品類は 着工前に予め、写真に其の状態をキッチリ収めておき、ヘアピン1本に至るまで 元有った通りに寸分違わぬ様に戻します。

 滞りなく作業が完了しました。前回柄もシックで結構だったのですが、今回は模様柄が無い分、錯覚効果により このお部屋の空間を より広く感じさせます。また、布織物調は温かく落ち着きのある風格を漂わせ、以前にも勝るとも劣らない 大変結構な印象を与えてくる感が あるのかと存じます。

因みに、通常クロス幅は 900㎜で規格統一されており、貼り替えの為の数量拾い出しには ㎡ではなく『m(メーター)』換算で普通、職人- 業者間で遣り取りします。つまり 現場の床~天井までの高さを測り、重なり合う捨て寸も勘案して 幅900が何本必要になるのかを弾き出し、其の本数×高さで、必要メーターを求めます。此方のお宅の場合は、高さ2.38mで15本を要すと算出しましたので、15本×2.38m=35.7 なので、36mのクロスを用意しました。今回は特に『隅(角)の包み貼り』を、最優先に考慮して必要本数を導き出しました。尚、クロスは ほぼ何回でも お貼り替え可能でございますから、将来もし『此の柄、ちょっと飽きてきてしまったな…。』等と お感じになられたら、あたかも お召し物をお着替えになるが如く、迷わず お気軽にクロス貼り替えに臨まれても宜しいのかと存じます。

 弊社は 水のトラブル以外にも、今回の様な 内装工事を筆頭に 木工事・左官工事・塗装工事 等々、住宅に関する分野で幅広く サービスの御提供を申し上げ、様々な御相談を承っております。いつでも、お気軽にお問い合わせ下さいませ。

 如何でしたでしょうか? 今回は此れにて終了致します。最後まで御覧頂き誠に有難うございました。次回も又、宜しくお願い申し上げます。

僕達の失敗…(“慣れ”という名の落し穴)。

2022.03.21 Mon

ご依頼内容:水道管破損させてしまった!直ぐ来れる?  横須賀市

施工内容:塩ビ給水管 一部交換。(♫春の~♪木漏れ日の~中で~♬)

 皆様こんにちは。今回のエピソードは、その日 19時近くだったでしょうか、 所用の為、約2週間振りに横須賀宿営地に向け、帰営の途に就いて巡航中だった私の元へ、弊社の未だ経験の浅い若手社員が 現場状況の写真を添付したメールと共に、電話を寄越して来た事から始まりました。

 聞けば、ガス管工事店様 (今回のお客様)が 修繕施工の為、無限軌道自走式油圧ショベル(ユンボ)で地面を掘り返していた際、夕方 誤ってショベルの爪を、ガス管の近くに埋まっていた給水管に接触させてしまい、水を噴き出させてしまったそうです。そこから方々の水道メンテナンス会社に電話し捲ったけど、その時間からでは、何処も来てくれず、弊社に電話して やっと対応叶った、そうです。 そして 弊社々員の彼は、此れをどう施工するのでしょうか?

 当初の彼の話を要約すると、HI 25㎜のエルボ (L型継ぎ手:語源はエルボー =肘) からパイプが折れる事なく 只すっぽ抜けてしまっただけなので、これを直そうと思うが、自分一人では少々不安があるため、今 この時間に、当現場の近くを巡航しているであろう貴殿に直掩(援護)を願いたい 。又、念の為、最悪の事態も想定し その為の部材を揃えておかねばと 搭載在庫を確認したが 足りないので、一旦現場を離れ 近くの管材屋に購入しに行こうと思うが 具体的に 何が必要か、アドバイスを求む。という ものでした。なので、一度 抜けてしまった 塩ビ継手とパイプは、もう二度と着かない(接着剤塗り直して再接合は不可能)という事と、こういった場合は、同じ形 (L返し) で新たに再現しなければならないので、エルボ4個・25-13の異径チーズ (T型継ぎ手:語源はteesが訛って 又は、丁字が訛って等 諸説あり) 1個、及び25㎜・13㎜のパイプ・継ぎ手が相応分 必要となるので此れらを確実に用意しておく事、自分も 可及的速やかに現場到着に努めるから 安心してお客様との間(ま)を上手く保ちながら待つ様にとだけ伝え、電話を切りました。それから 程なくして 現場に到着し、先ず、私の目に飛び込んできた光景、それは何と、HI 50㎜エルボと50-20異径チーズがカクカクと絡み合って織り成された、あたかも行く手に立ち塞がる悪の巨大要塞の様な光景でした…。当初の話の通りであれば、さっくりササっと、小一時間も掛けずに やっ着けて 早く帰って酒吞んでやろう、等と 高を括っていた私は、その頭を20t位の鉄塊で、 ぶん殴られた様な気分になりました。:「君、だいぶ 話が違うじゃないか?これ、50㎜だよ?」:「はい、ちゃんと50㎜の部材を、用意しておきました。(ドヤ顔)!」:「え? そうなの!何で?でもよくやった。」見ると確かに、HI 50㎜のパイプ1本と、エルボが…4個……の筈?…いや、2個だけです!チーズは無いです(泣)。(プンプン)何故なのか、其の理由を問い質すと、実は、私に電話する前に、別の先輩・上司にも質問していたそうで、送付されて来た写真を見て 彼らは彼らなりの先入観から『 25㎜エルボと、25-13のチーズだね、でもまあ、エルボの吞み込みを確保できるだけの余裕は有りそうだから(え?余裕ない無い)、チーズには一切 手を付けず エルボ2個だけ替えて終わりだよ(←それ無理むり)』とか 安易に云い放ったそうです。 新米君は、其れを其のまま鵜吞みにし、その様に固く洗脳されてしまった様です。それでも個数不足ながらも50㎜を用意できたのは、お客様から『これ50㎜だよ』と、言われたお蔭だそうです。(恥ずかし)。さて、時間は既に 20:45 管材屋は何処も もう、とっくに閉まっています。お客様からは何が何でも今晩中に終わらせて!と、…元々性能不足の上に、更に回転出力低下に陥った自分の頭を 必死に叩いて絞って見た結果、プロ専用 御用達ホームセンター が在る事を思い出し、早速 此れに問い合わせて見たところ、22時まで営業していて 我々が必要としている部材も全て揃っている事が分かりました、神は未だ、我々を見捨ててはいなかったのであります。即、戸塚区に在る其の店へ買い出しに向かい、無事に物を揃えて現場に戻ると22:15 。大至急 慎重に慌てて ゆっくり急いで戦闘開始です。もう絶対に失敗は許されませんっ!。

 23:10 接続完了 。但し、これだけの太さの管なので相当な水圧が掛かります、依って接着を完全に落ち着かせる迄、念のためこれより20分程おいて23:30に通水開始、固唾を飲みながら接合部凝視…、通水から15分経過 …問題なし (ホっ)。お客様には、今回の不手際を丁重にお詫び申し上げた後、確り埋め戻して 清掃し現場撤収致しました。

 さて、今回の僕達の失敗の反省すべき点ですが 先ず、①本件の様な場合の状況写真に於いては、管の横に比較対象物を置く、又は管にメジャーを当てた様子を写して当該管の寸法が誰でも一目で判別可能にすべき写真に仕上げる事を旨とし、その工夫に努める。②関係する者たちは、何事も自分勝手に解釈して思考停止に陥る事なく、常に疑問を抱き 互いに質問・確認の応酬を活発に図り、疑問を微塵も残さぬ様にしてから着工に移し、ミスの発生防止に努める。尚、其処に 一旦、少しでも関係した限りは、その関係者らは一人残らずリアルタイムで 得た情報を最後まで共有し合い 結論を統一してから着工に臨み ミスの事前防止に努める。或いは、徒(いたずら)に船頭を多くする事なくして、指揮権を1人に絞り 其の者に統一した指揮を執らせ、責任の所在を明確にしつつ 一貫した指示を下し、部下を混乱させない。更に 本件の様な場合、指揮官は極力 即座に最前線へ赴き 陣頭指揮を執り、以て、抜かりなく速やかに 作戦の完遂を見事成し遂げるべし。③そして何より、担当本人は知識・技術向上を図る為 今迄以上に努力する、本件を鑑み 具体的には車輌助手席に何種類かの太さの塩ビ管を適当なサイズ何本かを揃えて置いておき 道路信号で停車する度に手探りで それらの管を握り、目視せずとも各々の太さを正しく把握できる様になるまで訓練し、身体に叩き込むべし。

 しかしながらこれは何も、担当した若手社員を一人責めて済む話しでは決してございません。寧ろ、本来なら若手を助け、正しく指導しなければならない筈のベテランスタッフの、悪い意味での “慣れ” が原因で引き起こしてしまった失敗であったと、猛省しなければなりません。悪い慣れとは即ち、経験を背景にした、強い思い込み (だろう判断) に 囚われたが故に、確認しなければならない事を、 “つい忘れた” つい しなかった、といった手抜きであります。この、 “慣れ” の恐ろしさを、私を含めた該当部署の者らは 勿論のこと、喩え、別部署に携わるスタッフであっても、弊社の一人一人のスタッフが 今回の一件を、他山の石として 共有し、常に肝に銘じ、決して お客様に御心配・御迷惑を お掛けしない様に、お客様の為に貢献できる様 少しでもお喜び頂ける様、弊社一丸となって 今後も それぞれの持ち場 持ち場で、日々の業務に一層、精一杯 励んで行かねばなりません。

 お客様各位に おかれましては 今後とも、どうぞ宜しくお願い致します。

 今回は、以上でございます。いかがでしたでしょうか? 弊社では今回の様に、当ブログで現場失敗事例も正直に御報告致します。次回も又、宜しくお願い申し上げます。





 

番外編(プライベートDIY) バイエルン百舌のハート。

2022.03.14 Mon

案内内容:自家用車メンテナンス     

施工内容:エンジンオイル及びオイルエレメント交換のDIY

 皆様こんにちは。今回、たまには趣向を変えて私のプライベートタイムのDIY活動について御報告したいと思います。内容は車輌のメンテナンスでございます。先ずは簡単に当該車輌についてですが、バイエリッシェ・モトーレン・ヴェルケ(Bayerische motoren werke) という会社が生産販売した車であります。ちょっと聞き馴染みのない、けったいな感じの会社名でありますが 早い話、日本語に訳すと、『バイエルン発動機製作所 (英訳:バイエルン・モーター・ワークス) 』と なりまして、こう呼ぶと何だか判り易くなって 一気に親近感が湧いてくるから笑えます。で、実は この会社 元々は主に航空機用のエンジンを造る職人集団の会社で、かつては、Luft waffe(ルフトヴァッフェ=空中の武力 : 即ちドイツ空軍)に航空機用発動機を、ドイツ国防軍・武装親衛隊等の陸の武力組織には軍用バイク等を納めていました。代表的なところでは独逸航空機メーカーの、フォッケウルフ社が開発生産して、1941年から実戦配備させた単発単座戦闘機 Fw190 (愛称 ヴュルガー(百舌):開発途上のテスト飛行を繰り返していた頃にフォッケウルフ社内で呼ばれていた愛称…スタイルが頭でっかちで 飛ぶ姿がモズを彷彿とさせたから)の各シリーズに搭載させる心臓(空冷エンジン)の設計開発を担当し 当機に於ける空冷エンジンに限って云えば、初期搭載のエンジン名 : ベーエムヴェー 139から後継となるベーエムヴェー801シリーズエンジンの初期型~最終発展型まで、此の社が供給を一手に担っておりました(名機801型エンジンは爆撃機など その他ドイツ軍用機にも多数搭載され幅広く運用されました)。そして第二次世界大戦を通して、物量にモノを言わせて押し寄せる連合軍を相手に、陸・空の激戦を銃後から支え抜いたのでありました。因みに件のドイツ戦闘機が実戦デビューを果たした当初、突如 戦場の空に飛来した新鋭機 Fw190の出現に、当時の名だたる英軍機各種(スピットファイアMk.Vや ハリケーン 等々)は ことごとく圧倒され奈落の底へと堕とされ陳腐化し どれも歯が立たない有り様へと成り果てたのであります。それからというもの、まともに対抗できる次期新型機(Mk.Ⅵ)が完成される迄の少しの間、大英帝國は国を挙げて此のヴュルガーの影に怯え続け、ビビり倒されたのであります。それは、かつての日本の同盟国 独逸第三帝國が産んだ、Fw190の優秀性を顕著に物語る逸話として今でも語り継がれています。さて、余談が過ぎましたが 対象となる自家用車輌は、

総排気量:一升 六合 六勺 三抄。

機体重量:四百四十八貫。

額面出力:三百三十馬力。                               尚、若シ望マムト欲スラバ、本機ニ合法的微改造ノ施スヲ以ツテシテ四百馬力ハ軽ク超過セシメルヲ是、易キ事ト具申致シ候。

搭乗員:法定総員 四名(前 二座独立並列・後 二座分離並列の計 四座) 搭乗降扉 二枚

操縦席及び操舵用把手輪:右

機体主要彩色:冬季雪上迷彩

特徴:空気圧縮用羽根車宛導入排気経路複流渦巻式単装過給機付属 瓦斯倫直列六気筒発動機搭載 四輪箱型後輪駆動快速仕様型乗用自動車 (当機ハ生産製造会社ノ純正仕様ノ儘)  と、なります。

 前回の発動機用油交換から1,018里ほど走行したので、そろそろオイル交換をと思い、本日の休日を利用して最寄りのカー用品店に行ってみると、これがまた大変混んでおりまして…。それでは と、時間及び経費節約を図るべく、いっそオイルだけ購入して自分で交換しちゃおうかな?その方が断然お得だしな♡ …等と考え、ついでにオイルエレメント交換も含めて 此のDIY計画を速攻で実行に移したのでありました。先ずは専用のフィルターレンチを用いてオイルフィルター(エレメント)を取り外し、これの交換から始めます。その時ついでにパッキン類も新しい物に交換します、その際、新パッキンには予めオイルを塗っておく事がミソとなります、ミソと言っても味噌を塗る訳ではありません、慣用句です。絶対にパッキンに味噌は塗らないで下さい。最後にパーツクリーナーで各部に付着した油汚れ等を丁寧に拭き取り、組み直して元通りにします。

 これが終わると、次に車輌下に潜り込み、市販の廃棄オイル用受け(脱脂綿系繊維に染み込ませ式)を置いてオイルドレンボルトを外し 抜き取ります。この時、車体はなるべく水平を保ちたいので、ジャッキアップせずに 両前輪にスロープを置いて 潜り込ませる自分の頭・肩・腕だけ入るスペースを確保して作業します。そして充分時間を掛けて全て抜け切ったのを確認したらダメ押しのセルモーターちょい回しを行い 纏わり付いた余分なオイルを振り落とします。それからドレンボルトを取り付け直して新オイルを投入します。今回はオイル添加剤も奮発して与えてやる事に致しました、添加剤は予めサーバーポットのオイルに混入させておきます。尚、廃油の処分方法は各自治体ごとに違いがありますので、必ず、その自治体の定めに従って処分して下さい。

“Turbo”の刻印がなされていますが 生産国に敬意を表し、なるべく本国語の発音に寄せて “ とぅるぼ ” とお読み下さい。排気流を利用した燃焼用吸引空気圧縮送込装置型過給機を意味します。

 新オイル注入が終わりました、6.5L入りました。とかく日本人は容器があれば何でも なみなみと、一杯に注ぎ込む事が正義であるとして疑いませんが、本国 独逸の人達の場合は 少なくともエンジンオイルに限っては、これを満タンまで入れる事は余りしないそうです、却って回転抵抗が増える事を嫌って?…だとか、そのせいなのか 未だ入りそうなのですが ここいらが丁度宜しい様です、独逸の流儀作法に従い 注入はここで Halt! (停止)。そしたら、各ボルト・キャップ類の締め付けを再度厳重に確認し、全ての点検を充分時間を掛けて行い 問題がなければ発動機を始動させ、そのまま5分程度 暖機運転を続けます。温まった後、発動機可動のまま操縦席に着座し、計器盤が表示する油量を目視確認、画像の表示がmaxを表してます。maxラインの横に敢えてバカ正直に空白スペースを設ける辺りが生真面目なゲルマン民族らしいですね。『注入の際、maxラインを超過して空白スペースまで侵入して埋めることの無きよう意識して注意せよ』という意味なのでしょうか、 キッチリしてます 痺れます 憧れますゲルマンの民らよ。加えて次に、油圧計が指す値を読み取り確認します。これらが適正を指し示し、安定して異常が無ければ ここで終了となります。今回は特に急ぐ必要も無かったので、着工から完了までの所要時間は、簡単な掃除も含めて ゆっくり休み休みで 1時間半ほどでした。Auf Windersehen alle!

 如何でしたでしょうか? 一見 いつもの水廻りの仕事とは全く関係のないお話に感じさせてしまったかも判りませんが、どの様な機械・機器・用具・道具であっても日頃のメンテナンスが大事であるという事を御理解頂けたら幸いですし、そのメンテナンス作業に当たる上で注意しなければならない点は、二重三重の完了後確認を行う事が如何に大事であり、決して疎かには出来ないという事も判って頂きたく存じます。更に、私共は 例えプライベートタイムのDIY作業であっても常日頃から繰り返し確認が習慣として身に沁みているという点も、今回の御報告から御察し頂ければ又、幸いでございます。そして、その習慣こそが 例え水であれ車であれ、修理・施工に対する共通した重い要の志であると自負しております。其処には、それらを使う方々の大事な生命や財産といったものが掛かっているからであります。況してや私共はお客様から大事なお金を頂いて日頃 その仕事をさせて貰っている訳なのですから尚更です。こういった様な訳で 弊社の各スタッフは作業後点検確認に対して決して気を抜かず、手を抜きません。その志を脈々と受け継いでいく事に日々努めております。そんな弊社を今後共、どうぞ宜しくお願い致します。

 最後まで御覧頂き誠に有難うございました。次回も又、重ねて宜しくお願い申し上げます。

比較の行方 (しつこいですか?)。

2022.03.07 Mon

ご依頼内容:他社で契約したけど、この額って妥当?     逗子市

施工内容:下水管・下水桝交換

 『春寒料峭(しゅんかんりょうしょう)』などと申しますが、ばかに暖かい日が続きますと、どうしても ついつい油断してしまうのが人の情感ってやつでございましょうか。しかし、この時期は『三寒四温』という訳で、四日ほど暖かい日が続いたところで油断してるってえと、急に寒さがぶり返して来やがるのでございます。そうするってえと、暖かさに慣れた身には、例え ちょっとした寒さであっても随分と酷く応えるもんなんでございます。ですがまあ、これも四季の区別がはっきりしている此の美しい日の本の國が故の事。つまりは此の國に生まれた者が味わえる醍醐味という訳でございまして、生きている実感・悦び等といったものも一緒に纏めて 大事に味わいたいと思ったりする今日この頃なのでございますが、皆々様におかれましては益々ご健勝のことと拝察致します。

 さて、今回 次の様なお問い合わせのTELが、弊社フリーダイヤル コールセンターに掛かって参りました。『タンクありトイレ詰まりを他社で直してもらった。その時に下水配管に3か所穴があいているとのことで見積もりしてもらったが相場を知りたい。(40~50万と言われた)実は、昨日他社で契約したが、お宅の方が安かったら変えることができるだろうか?・・』といったものでした。私共では決して他社様を貶める様な営業や、況してや契約済みの事案に首を突っ込んで ひっくり返す等という見苦しい真似は致しましません。が、但、お客様から見積り・調査の御依頼を頂けば、有難くお受けする。これを旨とする弊社と致しましては無下にお断りする訳にもいかず、取り敢えず拝見に伺いました。

   ↑蓋が割れて大部分が無くなってます。

 ↑こっちは蓋は無事、されどインバートに穴あき有り。

  ↑曲がり45度といえど、本来 曲がり部分には桝が欲しいところ

 築50年というお宅ですが、交換工事としては特別大変という事もなく、いつも通り弊社基準に則り算出した御見積書を提出し、丁重に御挨拶をして此方を離れ様と致しましたが、お客様はこれを許しては下さらず、早速 『御社と契約を結びたい』と迫って来られました。…ここは資本主義、自由経済の国の下。「ご契約ですか?先に契約されている他社さまが御納得するのならば、それは吝かではございませんが…。」と申し上げて この日は取り敢えず帰社致しました。…。

 結局、後日 弊社と御契約を結ばせて頂きましたが、実は、正直に申し上げて他社さんの工事内容に付随して、必ず遣らなければならない事が抜けていたのでそれを付け足した結果、弊社の見積り金額は他社さんより高いのです、いや本当に。では何故弊社なのかと伺うと『貴方が礼儀正しく、身だしなみも整っていて、説明に自信があり、理路整然としていて “何故その作業をする必要があるのか”等を熱心に説かれた、それでいて其処に嫌みはなく、判り易く丁寧でいて無駄がなく、深く納得できたからだ。ついでに営業車も綺麗にされている。こういう事の教育・管理に重点を置いているであろう会社なら間違いはない、ここに任せたいと思ったからだ』との事。「また またー(笑)」などという声が聞こえてきそうですが、仰っられたことを、ほぼ原文のまま記しました、いやホントに。

 そして日を置かず着工致しました。

 絶好の工事日和の中で順調に作業は進んでいきました、上の画像は未だ施工途中ですが、この後 滞りなく無事に完成へとたどり着きました。お客様に出来上がった様子を見て頂き、大いに御納得頂けました。ちょっと汗ばむ程の日だったので、今晩 家に帰って飲むビールは さぞかし旨いだろうと思います!

 失礼 致しました。今回は以上でございます、如何でしたでしょうか?次回も又、宜しくお願い申し上げます。